日本酒「獺祭」を飲んでしまった。
歴史作家・星亮一先生が主宰する戊辰戦争研究会に参加していながら、長州の日本酒「獺祭」を飲んでしましました。私は自分の人生の中で、薩摩や長州の地を踏むことはないと思っていました、ましてや薩摩のイモ焼酎や長州のお酒など飲んでなるもんかという人生訓を持ち、その通りに人生を歩んできたはずです。
その私があろうことか、晩酌に「獺祭」を飲んでしまいました。「獺祭」というお酒は、日本酒愛好者の中では通のお酒で、誰かれもが知っている日本酒なんです、最近では長州出身の宰相が「獺祭」の一升瓶を持ち、世界や日本のあちこちでふるまっている記事もよく見ます。
そんな「獺祭」を晩酌で呑み、しかも美味しいなんて言ってしまいました。
世が世ならば、私は切腹ものです、儀を果たせずに自分の嗜好に走ってしまいました。「義に死すとも不義には生きず」この教えを守ることができませんでした。
世間の皆様、私を斬首して私の首を四条河原にさらしてください(荒川河原でも結構です)。
「獺祭」
旭酒造株式会社
山口県岩国市周東町獺越2167-4
昭和23年創業
「獺祭」(だっさい)の名前の由来は、獺(カワウソ)が捕らえた魚を岸に並べてお祭りするように見えたことから名受けたと言われています、そして詩や文章を書くときに多くの参考文献を広げて散らかすことをいい、歌人の政岡子規が、その様子に自らを例えて「獺祭書屋主人」を号したと言われています。
そのようないわれの「獺祭」は、日本古来の日本酒製造を大きく見直した製法により、他に例を見ない見事な日本酒に仕上がっています。
旭酒造では、日本酒製造を采配する「杜氏」を置かずに、社長と社員だけで工場により醸造します。そこ工場には空調設備により年間を5℃の温度に保ち、通常は冬場から春先に仕込みますが「四季醸造」という方法で、年間を通して生産しています。
さらに旭酒造では酒米の「山田錦」を77パーセントの極限まで磨き、遠心分離システムで麹を漉していきます、これらによって、磨き2割3分・磨き3割9分・磨き5割という純米大吟醸酒を造ります。
これらの細部までこだわったおいしいお酒ですから、値段も並ではなく、2割3分の一升瓶が16,200円、3割9分の一升瓶が7,560円、5割の一升瓶が3,078円とかなりの高価で販売されています(筆者のアマゾン調べ)。
このような造りの日本酒であることから入手も難しく、デパートや特定の販売店でしか購入できず、「獺祭」を飲ませる居酒屋では高値がついていると言われます。
そのような長州の日本酒「獺祭」を、晩酌のテーブルに載せてしまいました。
世間の皆様、申し訳ありません。
酔っ払い記者 伊藤
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