北海道伊達市「歴史の杜カルチャーセンター前広場」
北海道・伊達市のランドマークとも言うべき施設で、一億円ふるさと創生基金で建てられた「大手門」である。この大手門は当然に伊達市の開拓に携わった宮城県・亘理町の城「臥牛城」を模したのであろうが、私の見方は「臥牛城」以前の亘理城であった小堤城の山門であるように思える。
手前の三日月の兜は伊達政宗の兜で、亘理の創始者といわれる伊達安房成実は「毛虫」の兜であり、決して後ずさりしないという猛将らしい兜である。
私が伊達市を訪れたのが8月の第一日曜日で、伊達市では「伊達武者まつり」の時期だった。
ここ大手門の向こう側にはグランドがあり、亘理伊達藩の武士たちの武者行列や騎馬隊の行列、鉄砲隊・弓隊の演舞などかつての亘理伊達藩の勇壮な時代絵巻が繰り広げられていた。まつり進行の場内アナウンスでは「亘理からの移住」や「ふるさと亘理」など亘理の呼称が連呼され、伊達市民の「亘理」に対する思いの深さに圧倒されました。そしてその亘理で生まれ育った私が、このような伊達市民の思いや歴史や先人の労苦を知らずして過ごしてきたことに一抹の恥ずかしさを覚えました。
ここ「歴史の杜カルチャーセンター」の地には、大手門のほかに伊達市開拓記念館、迎賓館、そして宮尾登美子文学記念館などがある。
平成25年8月8日 撮影者 伊藤 剛(宮城県亘理町出身)
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