2018年は大阪の造幣局博物館で維新150年のリレー展示をやっていまして、 見てきました。明治5年の明治帝行幸時の近衛兵の集合写真が話題になっています。 「造幣局沿革史」(大正11年刊行)に「明治帝が(淀川から造幣局への)上陸時に西 郷が錦旗をもって・・」のくだりが書かれていて、明治5年の大坂行幸時に西郷が明 治帝に同行したことが分かります。
学芸員の方からも、この写真が話題になっているとのことを聞きました。現在、造幣局博物館で展示している写真は撮影日時がなく、錦旗を持っている方の服装から、西郷ではないだろうとのことです。たぶん、明治帝はこの写真の撮影時には造幣局の内部(写真の向かって左側)を見学されていたのではないかとのことでした。錦旗を掲げているので、明治帝が近くにいらっしゃるのは確かですが。 明治5年の行幸時の写真は他にないのかと、お聞きしたのですが、まだ見つかってはいないとのことです。写真の撮影は入江九一で、そちらのルートで写真がないのかともお聞きしたのですが、なさそうですね。もし、明治帝の後ろに控えているスナップ写真でもあれば、えらい発見になりそうですが。西郷は肖像写真が無いので有名ですが、もし、どなたかのスナップ写真に偶然写っていたとしたら・・・。学芸員さんは、できる限り拡大コピーして、キャプションもつけて、展示したとのことです。
向かって左隅に洋犬が寝ていますが、当時、造幣局で勤務していたお雇い外国人の飼い犬ではないかとのことです。たぶん、写ってはいませんが、すぐ近くで飼い主がいらしたのではないか、まさか、西郷の犬ではないでしょう・・とのことでした。この犬、たまたま寝ているところを写ってしまって、145年後に話題にされています。
こちらは博物館に展示されている五代才助のレリーフです。五代は造幣局開設に向けて、三岡八郎とともに鋳造機械を香港から買い付けてきました。 大阪歴史博物館とNHK大阪の間のホールで、「西郷どん」の巡回展示が行われています。
写真は斉彬から吉之助がもらったカステラを包んでいたハンカチと、短刀です。短刀には丸に十字の島津家家紋入り!
西郷の佩刀と、一蔵、吉之助、糸の衣装です。 篤姫が斉彬から「薩摩の守り神」だとしてもらった銀の狐です。他にも写真撮影はできませんでしたが、出演者の色紙が展示されていました。 大阪中之島図書館でも「明治維新150年」展をやっていまして、こちらには大久保一蔵の「大坂遷都意見書」の自筆書が展示されています。明治2年に摂津県が置かれ、初代県令は陸奥陽之助(宗光)である書類もありました。堺県の県令は税所長蔵(篤)で、この方は西郷が入水して、引き上げられた時に一緒にいた方だとか。大久保の腹心で、大久保は明治以後、大阪に来たときは税所宅か、五代宅によく居候しています。 7月28日から大阪歴史博物館で大河ドラマ「西郷どん」展が開催されます。
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