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2019年05月号 vol.19

おいしい東北の日本酒 山形県「若乃井」

2019年05月06日 10:03 by date
2019年05月06日 10:03 by date

山形県飯豊町 若乃井酒造 「若乃井」

 2019年3月春分の日にあわせて実家のある宮城県・亘理町に帰省した。その実家での晩酌で呑んだお酒が山形のお酒「若乃井」である。

「若の井」
 若の井酒造株式会社
山形県西置賜郡飯豊町中947-3
法人設立:明治23年 (1890年)

 若の井酒造株式会社がある飯豊町は、磐梯朝日国立公園のある福島・山形・新潟にまたがっている飯豊連峰(いいでれんぽう)の裾野に立地している町である。簡単に説明すれば奥羽越列藩同盟の盟主であった仙台と米沢のうちの米沢藩の西方の方角にある。この説明であれば理解が進むであろう。飯豊町は山形県を流れる大河「最上川」の源流部に位置し、80%が山林である。そういった盆地型気候で豪雪地帯であることから寒暖差の激しい内陸性の特徴を持つ地域でもある。
 そのような最上川の上流で飯豊連峰から流れる「野川の水」は、花崗岩の自然のフイルターを通り、硬度22の「超軟水」の水である、その軟水は味に癖がなく素材の持つ本来の香りや味わいを引き立たせている。
 そのような「野川の水」を使った日本酒は、山形産のお米「はえぬき」を使い、精米歩合60%まで削った製法で醸造されている。

 若の井酒造株式会社の社長さんは自分のブログを持っており、お酒の製造から始まり販路の広がりや町おこしなどを詳しく書いている、そのためか地方の作り酒屋の思いや苦労が手に取るようにわかるのである。社長自身「若の井」は小さな作り酒屋と言っており、その販路は東北の一部の山形・岩手を中心にしなかなか外に出ないようである。地域の飲み比べや地域の酒販店でのデモストレーションに熱心で、地域の居酒屋での行事に参加している。地域密着とはこのことを言うのであろう。
 地元にそのような酒蔵があり、熱心に酒造りしているとなれば地域でなくてもファンになろうと人が寄るであろう。人が集まることが繁栄の礎である。
 社長さん自らが「売るのが下手」と言っている、しかし「スーと入る、何も邪魔せずにスーと入る」という日本酒こそが山形らしい人情あふれたお酒だと思わざる得ない。

 私は常に「会津のお酒はうまい」と豪語している、しかし山形のお酒もうまい、ついでに宮城のお酒もうまい、もう一つ岩手のお酒もうまい、もっと言いたい青森のお酒もうまい。

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