ザ・戊辰研マガジン

　新しいアメリカ大統領「ジョー・バイデン」の就任式も無事終わり、トランプ前大統領との引き継ぎも無いまま新しい政権がスタートし、厳しい船出となった。
そんな中、アメリカとはまったく関係のない日本の片田舎で「ジョー・バイデン」が大きな話題となっている。
私が生まれ育った福島県中部の須賀川市。その須賀川市の長沼地区にある福島交通の「上梅田（かみうめだ）」というバス停が大変賑わいを見せている。このバス停、通常は「かみうめだ」と読んでいるが、これを音読みにすると「ジョー・バイデン」になる。米大統領の名前と同じだと、地元では大きな話題になっている。


福島県須賀川市長沼のバス待合所

この長沼地区は昔、蒲生氏や二階堂氏が支配した長沼城があり、城址が残されている。また東日本大震災で決壊して大きな被害をもたらした藤沼湖がある。バス停があるのは、田んぼの中に集落が点在するのどかな地域で、その中を通る片側1車線の市道沿い。バス停と横にある待合所には、大きな文字で「上梅田」と書かれている。


福島県須賀川市長沼の上梅田バス停


長沼城址

このバス停は福島交通のバス停で、JR須賀川駅や郡山駅を発着する路線バス停留所の一つである。主な利用者は通学の小学生が多く、平日は午前7時1分、最終は午後6時35分の上下合わせて18本。土日祝日はさらに減り、10本だけとなる。

　福島交通須賀川営業所では「コロナ禍でバスの利用者が減っていたが、久しぶりに明るい話題だ」と喜んでいる。バス停の周りには専用の駐車場はないので、「見学に行く際は、ぜひ福島交通のバスをご利用下さいとのこと。

一方、山口県宇部市にも同名のバス停があり、にわかに注目が集まっている。山口県宇部市の国道190号沿いの市営のバス停「上梅田」、SNS上で話題になり標識の写真を撮る人が増えている。


山口県宇部市のバス停

昔、炭鉱の町として栄えた宇部市であるが、このバス停のある上梅田地区には炭鉱労働者が住んでいた長屋が並んでいるが、今は多くが空き家になっている。この話題が地域の活性化になれば、もとの賑わいが取り戻せるかも知れないと、多くの市民が胸を膨らませている。