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ザ・戊辰研マガジン

2019年12月号 vol.26

熊本 幕末明治史跡と世界遺産紀行その2 天草地方

2019年11月27日 17:21 by katsukaisyu
2019年11月27日 17:21 by katsukaisyu

潜伏キリシタンの里、﨑津集落

  平成30年7月に世界文化遺産に登録された「長崎の教会群とキリスト教関連遺 産」の一つ、天草に行きました。天草は熊本県ですが、長崎県の島原と海を隔てて近 いということもあり、潜伏キリシタンが数多く暮らした場所です。島原の乱の中心人 物、天草四郎の出身地でもあり、戦国期にはキリスト教文化の宝庫でした。 まずは 天草の美しい海を眺望して、名物、海鮮丼をいただきました。

 熊本から天草まで路線バスで3時間、そこから世界遺産の﨑津集落まで、観光バス に乗って1時間・・かなり遠いですが、それゆえ、潜伏キリシタンが静かに暮ら せたのでしょう。

  天草、本渡から観光バスに乗って、ガイドさんに案内していただきました。半日コースで、資料館や史跡、教会の全部を回る時間は少ないのですが、手軽に行けるコースになっていました。

  写真は天草コレジョ館の展示品です。当地は420年ほど前、宣教師を養成する大 神学校、コレジョが置かれた所です。なんでも、西洋文明が大々的に導入されたのだ とか。資料館には、当時、教科書を印刷したグーテンベルク印刷機の複製や、天正の 少年使節団関連の資料なども展示されていました。

  衣装の複製や西洋楽器、バージナル(オルガンのような楽器)もあり、フェルメー ルの絵画にもそういうのがあったなと。同時代ですね。1590年代、天草とロー マ、デルフトはつながっていたようです。

  もう一つ、天草ロザリオ館です。ここには、潜伏キリシタンたちの生活用具が展示 されていました。マリア像の代わりに、観音様を拝んだり、メダルを柱の中に穴を 作って隠したりと、当時の生活の一端がうかがえます。屋根裏部屋を信仰の場所にし ていたそうで、そのころの様子が実際に再現されていました。

  次号に続く、、、!

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