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ザ・戊辰研マガジン

2020年1月号 vol.27

錦の御旗が福島県内で発見

2019年12月21日 17:08 by tetsuo-kanome
2019年12月21日 17:08 by tetsuo-kanome

 2017年5月、会津が戦場となった戊辰戦争で新政府軍が使用したとされる「錦(にしき)の御旗(みはた)」2枚が福島県伊達市霊山町の「霊山神社」に保管されていることがわかりました。錦の御旗は天皇を主君とする「官軍」であることを示す旗で、福島県内で見つかるのは初めてとみられます。

【錦の御旗】

 霊山神社によると、この旗は明治新政府の中枢を担った岩倉具視(ともみ)が、息子の具定(ともさだ)、具経(ともつね)が戊辰戦争時に使ったものを1881(明治14)年に奉納したものと伝えられているという。これまで同神社の宝物として奉納文とともに保管してきた。2枚の旗はほぼ同じで、それぞれ大きさが縦約3.6メートル、横約60センチ。全体に草花の模様が描かれ、上部には天皇を表す「菊の御紋(ごもん)」が記されている。 現在は全体的に色あせて黄土色がかっているが、色落ちが少ない下部の色から、作られた当初は朱色だったとみられる。

 戊辰戦争の関連資料を調査している福島県立博物館の阿部綾子主任学芸員らが同神社で旗を調査しました。阿部氏は「同神社が別格であり、奉納文の由来などからみて岩倉家が奉納した錦の御旗と考えられる」などとしました。 福島県伊達市の霊山神社は、旧別格官弊社とされており、皇室の御崇敬が厚い神社で、北畠親房・顕家・顕信・守親を祀っています。境内のもみじは、京都の嵐山から移植されたと伝えられています。この霊山神社がある霊山は、伊達市のシンボル名勝地としても有名な福島県の名峰です。古くは修験道の霊山寺、南北朝時代には、霊山城として長い歴史をもつ山で、奇岩が全山に見られます。

【霊山神社】

【霊 山】

 それにしても、「錦の御旗」がよりによって福島県伊達市霊山町に保管されていた事実は、とてもショッキングです。会津藩を賊軍と偽るための憎っくき「錦の御旗」は、岩倉具視や薩長の新政府軍の策略そのもので、未来志向の私としても、許せない歴史の一つです。以前、私は「霊山神社」に行ったことがあり、霊山の山の中にあり、乗用車で行くにもとても急な坂道で登っていく神社でした。まさか、「霊山神社」に「錦の御旗」があったとは・・・。

【記者 鹿目 哲生】

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