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ザ・戊辰研マガジン

2020年11月号 vol.37

関東幕末史跡巡り10 横浜編その2 開港記念館

2020年11月02日 16:01 by katsukaisyu
2020年11月02日 16:01 by katsukaisyu

  塔の愛称はジャック  

   この立派な塔をもつ建物は、横浜開港記念館です。東京駅を思わせますが、大阪中央公会堂同様、東京駅を設計した辰野金吾のお弟子さんの設計されたものです。もともと、この場所には、幕末期に越前松平家が横浜に開いた商館「石川屋」があり、越前福井藩士の息子、岡倉天心はこちらで生まれました。

  その後、町会所になりましたが、火事で焼け、大正期の初めに、このれんが造りの商工会議所が建造されました。

  大正12年(1923)9月1日、横浜を関東大震災が起こりました。横浜は震源地に近く、100%壊滅!東京は80%破壊されたと伝わります。多くの犠牲者が出ましたが、明治期の横浜の建物はほぼ壊れ、今の横浜の地面を掘れば、明治期の瓦礫が出てくるといいます。その後、空襲でも大きな被害があり、気の毒なことに、横浜には古い建物がほとんど残っていないです。さて、この開港記念館、れんが造りのおかげで、関東大震災で木造部分は焼け落ちたものの、塔は残り、空襲も生き延びました。重要文化財に指定されています。

  内部の装飾も素晴らしいので、入館されることをお勧めします。無料です。

   記念館の中で、咸臨丸の絵が展示されていました。横浜から出航したのですね。

  幕末の横浜の古地図もいろいろと展示されていました。ここから300万都市へと発展したわけです。良港は偉大です。

  記念館近くの赤レンガ倉庫です。こちらは、かつては輸入品を置いておいた大型倉庫でしたが、近年、用途が変更されて、再生店舗になりました。瀟洒な飲食店やカフェ、物販店に生まれ変わり、地域の経済活性化に貢献しています。横浜らしい土産物を探すのに、いいですよ。

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