昔、書いていた記事が出てきました。栗塚旭さんとお話した思い出の書き込みです。
栗塚旭さん、お会いしてサインも握手もして頂きました。 ご縁があって三回お会いするチャンスがありました。そのお人柄、温かいお話し ぶりに心が和みます。だからでしょう、新選組・鬼の副長土方のイメージが 狂うんですよね。 1965年「新撰組血風録」の主役は品川隆二さんに決まっていたのですが、 突然に降板したため急遽、栗塚さんに代役が回ってきたという?、これは驚き でした。品川さんも素敵な俳優さんですが、土方の役柄とは少し違うような感じ がしますね。
司馬遼太郎の許可を頂くため、カツラと衣装を付け、司馬遼太郎夫妻の待つ 料亭へと向かいました。栗塚さんの挨拶も終わらぬうち、奥さまが「まー」とにっ こりされ、司馬先生とうなずき合う?、良いシーンですね。まるでお芝居のワ ン・シーンのよう、ご夫妻のご満悦ぶりが目に見えるようです。
撮影初日は、いきなり「池田屋」で、取り壊しが決まっている祇園のお茶屋 さんを一軒丸ごと借りての撮影です。派手に壊せると、みんな気合が入り、柱に 斬り付ける、手すりや障子がバリバリ壊されていく迫力のある演技でした。真夏 のシーンなのに冬のロケで、吐く息が白く映ったのはご愛嬌でした。すさまじい 斬り合いをリアルに再現できました。 栗塚さんは「ドラマの土方が28歳で当時の私と同年齢、自然体でアカの ついていない土方を演じられました。素の演技が、土方の新しいイメージを切り 開いたと自負しています。
従来なかった女性ファンも付き、視聴率は30%に達 したようです。映画や舞台より、ずっと格下とみなされていたテレビ時代劇が一 瞬、注目されるきっかけを作ったと評価されました。そして、決定的だったのは、 脚本家・結束信二さんとの出会いでありました」とおっしゃっておられました。
読者コメント