以前にも書きましたが、私の従弟が宮司を務める大和五條に御霊神社があります。
御霊神社本宮 奈良県五條市霊安寺町
昨年は何度か神社セミナ-に参加し、講和を聴講したりハイキングにも参加しておりましたが、4月の骨折以来、久しく無沙汰をしております。
先日、お彼岸の墓参りに五條に帰った際に親族宅に立ち寄った後、久し振りに近くの御霊神社本宮に参拝致しました。ふと見ると拝殿の前に「社報御霊本営」が置いてあります。 第47号平成31年3月1日発行とあります。 手に取って目を通してみると中々の薀蓄がありました。二三、紹介しておこうと思います が、ちょうど明日、天皇皇后両陛下が橿原神宮に退位の報告に参拝されます。 私もご尊顔を拝しに行ってくるつもりですが、タイミングが良いので先ずは「元号」についての稿を書き記しておきます。
新元号発令まで残すところあと数日となっており、新しい元号は?に大いに関心のあるところですが、そもそも「元号」とは何なのでしょうか。 初めて制定された元号は645年の「大化」で、「平成」まで247の元号があります。
現在は「元号法」により「元号は、皇位の継承があった場合に限り改める。」と されていますので、在位中に改元することはありませんが、過去には何度も改元 されています。その理由は、悪疫流行や転変地異が主で、彗星の出現によるといわれているものもあります。このように世の中に良くないことが起きた時に改元することが多くあったようです。
なかには、「正保」が「焼亡」に繋がると批判が起きたために「慶安」に改元したという例もあります。数は少ないですが、吉祥による改元もあります。 祥瑞である白亀が献上されたので「天平感宝」、慶雲が現れたので「神護景雲」などなど。 理由をみてみますと、きっかけは吉凶であっても、当時の天皇や朝廷は元号に天下泰平の願いを込めていたいたような気がします。
「昭和」は「百姓昭明、協和萬邦」から国民の平和及び世界各国の共存繁栄を願い、「平成」は「内平外成」「地平天成」から、内外、天地とも平和が達成されることを願って作られた元号です。
今、新元号の文字のみに興味や関心が向いているような傾向が見受けられますが、どのような元号であれ、世の中の平和と人々の幸福を願うものになるのは間違いないでしょう。 私達は元号のもつ意味を理解し、その実現にむけて務めていかなければならないことは言うまでもありません。
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